2015年8月22日土曜日

【オフショア開発】なぜベトナムなのか?

中国からベトナムへ

1番は、中国経済の成長による人件費の高騰。
2番は日中間の国際関係の悪化。
オフショア開発先としての中国は急速に魅力を失っていったと思います。

私が1年前オフショア開発のセミナーに参加していた時、なぜか大学の教授が参加してい、セミナーの中でベトナムでの1人月が2500ドルと言われたことで人件費が高いのではいかとその教授と話をすると、「いいえ中国は36万円だからそれに比べると安いもんだ」といいました。その教授は中国からベトナムに発注を変えようとセミナーに参加したといいます。

また、今、中国から多くの企業がベトナムにシフトを変えようとしています。先日、2人がベトナムの開発室に訪れ、「もう中国は撤退するから、ベトナムに変える準備をしているんだ」と言いました。

日本のオフショアITサービス調査においても全体の31.5%がベトナム企業を提携パートナーとして選択したい考えを示しており、インドの20.6%や中国の16.7%を大幅に上回っています。

なぜベトナムなのか?ベトナムが選ばれる理由は…

●価格が安い
オフショア開発では、現時点においてベトナムの最も優位な価格でブリッジSEで30万円程度、通常のプログラマーで20万円程度が相場です。中国やインドでのオフショア開発では1.5~2倍程。ベトナムも今後の経済発展を考えれば労働者賃金の上昇傾向にあります。

私が5年間ベトナムでの賃金の動向を見ていましたが、労働賃金は1.5倍程に高くなっています。中国の賃金が高くなりオフショアのメリットがなくなり、中国からベトナムに変えている企業が多いが、ベトナムでもその動向を感じられるものの、今のところはオフショアのメリットはまだまだ魅力的と思います。

●勤勉な国民性
明るく友好的で日本語の勉強など勤勉です。北部は生真面目で几帳面な性格と言われています。南部の方が陽気でおおらかと言われています。ベトナム人の向学心は旺盛で仕事を終えて大学や語学学校に通うなど人々は常に何かを学ぼうと努めています。ITエンジニアにとって勉強は欠かせぬ活動です。こういった国民性もオフショア開発においてベトナムの優位性となると思います。

彼らは、日本語を勉強します。それは、彼らは家族を愛し、豊かな生活を求めます。日本語をマスターすれば、賃金も普通の賃金の倍もらえます。それを彼らは分かっているのです。日本語を覚えるのが速いです。それは、豊かに生きていくためには、必要不可欠となり勤勉な国民性につながるのだと思います。

●優秀層がエンジニアに
ベトナムでは優秀な層の多くの学生がITエンジニアになることを希望しています。まだまだ大学への進学率は15%程ですが、その中でもITやコンピュータサイエンスなどの学部が人気です。実際に現地でIT企業にエンジニア職として就職する人材は必ずITやコンピュータサイエンスなどの学部を出ています。大学生はハノイではハノイ工科大学が有名。ベトナムでの給料面からもITエンジニアはエリートであこがれの職業です。

ベトナムから連想するのは、ベトナム戦争だと思います。私もその一人で、多くの人が亡くなりました。今は、若者の 国として平均年齢が30歳です。

●親日で親しみ安い
ベトナムでは、日本人や日本製品、日本企業に対して、快く思っています。「日本が好き」で「我々も日本のようになりたい」ということらしいです。
ベトナムの家に行くと日本製の電気製品がずらり。日本製を持つことがステータスのように感じます。また、バイクのことは全てホンダ言っています。日本人には、悪いイメージはないので、日本語をマスターして日本で働きたいという人も多いです。

ベトナム政府はIT産業を奨励している
ベトナムでは、輸出において日本と同じで資源が豊富とは言えません。そこで、IT産業を活発化させることで、国の活性を考えています。日本では、人材不足から、うまくベトナムと共有・共存してお互いに助け合い今後、更なるベトナムと日本の発展に繋げるようにしたいです。
ベトナムの開発者は、日本に親日でうまくコミュニケーションをとれば、それぞれの国の文化は違いますが、協力体制で開発を進めてくれます。それには、日本人である我々もベトナムのことを好きにならないと、精神面で歯車が合わなくなります。日本の仕事のやり方を100%押し付けることは厳しく、日本の仕事のやり方に近づける努力が必要です。